物語は人生の活力
個人的な想いだけども。
過去に何か成し遂げたときのすがすがしい気持ちとか、褒められたときの達成感とかって大人になっても結構覚えているなと思う。まあ人は過去の栄光にすがりがちな生き物なので、昔の偉業は自分の中でずっと残り続ける、というのは何も不思議なことではないけれども。
良質な物語というのもそうで、小説や映画、はたまたゲームなどでも、ドキドキしながらストーリーを追いかけ、クライマックスで圧倒的な感動を味わった経験は、大人になってもなかなか忘れないものだなあと思う。
もちろんそんな物語が、自分の人生の中で起きていけばいいと思うのだけれども、いつもいつも自分の人生がそんなドラマティックとは限らない。安定した生活の中で、でもどこかで自分が奮い立つような、そんな感動を求めて毎日の目の前に取り組み、失敗したり挫折したりを経験しながら日々を過ごしていく。しかし、毎日のあまり変わり映えしない生活に、少し退屈になってしまったりする。もっと頑張れば見えてくる景色があることもわかっているが、それでもそこに到達するまでの頑張る気力がなくなっちゃったりする。
そんな時に、物語に触れることは、私にとって生きる活力を与えてくれる。言うなら、自分が人生で経験できるようなクライマックスのドキドキを、他人の目を通して先に経験するような感覚。だから私はハッピーエンドの、しかも感動的なクライマックスのある物語が好きだ。私もこうなりたい、頑張ろうと思えるから。こんな主人公たちみたいに、私も圧倒的な感動を実現しようと思うから。
だからつらくなった時は、物語に触れる。そうやって私が実現したいものを感じて、これからの現実を戦うために。生きる活力を得るために。