物語を現実に

この現実世界が、ファンタジーのような感動にあふれた世界になりますように。

感情を表現できるやつは強い

 めっちゃ怒った時、めっちゃ悲しかった時、理不尽を感じたとき、色々な時に、言葉ではどうにも表せない感情が、人生ではたびたび沸き起こる。多くは言葉にするのが難しく、特にマイナスの感情は爆発させると不都合なことが多いので、感情のまま放出することもできず、もやもやしてしまう。

 こういった時、感情を言葉(もちろん言葉でなくてもいいが他人にわかるように)で表現できるやつは強い。

 なぜか?一つは、他人にわかるように説明できるということは、自分の気持ちをより理解してもらいやすくなる。小さい子が「いやだー!いやーーー!!!!」となってるのは、彼らはそれを的確に表現する言葉を持たないわけだからで、でも周りの人はそれが理解できず困ってしまう。大人でも同じことだ。誰かに理解してほしいなら、それを正確に表現する必要がある。

 次に、自分自身にとっても、表現することでもやもやしたよくわからない感情の正体がはっきりわかるので、ストレスが少なくなる。人間にとって「わからないこと」「得体のしれないもの」が近くにあることはとてもストレスだ。それが自分の感情であればなおさらだ。なおかつ、その感情にしっくりくる言葉を当てはめられることで、他人の経験も活用できるようになる。それこそ近くの友人の体験談でも、ネットの体験談でも使えるようになる。これが自分の感情を表現できないままだと、何を聞いても何を見ても、それがピッタリ来ない限り「違う、自分の気持ちはそんなんじゃないんだ!違うところで苦しんでるんだ!」みたいになりやすい。

 このように、自分の感情を表現できることは、社会的に共感を得る意味でも、自分自身のストレス対処的な意味でも、とても大事なポイントになる。

 ではどうすればできるようになるのか?

 私の場合は、なにかの感情に呑まれている自分を一歩下がって眺め、どういう風に感じているのか、なぜそのように感じたのか、それはどこが嫌だったのかなどを見るようにしている。しかし、頭の中でやるというのはなかなか難儀だし、向き不向きもあると思うので、書き出してみることをお勧めする。私もよくやる。

 自分がどう思っているか、どう感じているか、それをひたすら書き出してみる。

 よくネットでは、ストレス対処の文脈で用いられることが多い方法だが、これは吐き出してすっきりするという点以外に、自分の感情を表現できる言葉を見つけるという大事な要素がある。なにかしら書いていくと、勝手に頭が整理されて、「ああ自分はこういうところにイライラしているのか」「自分はこういうところが悔しかったのか」「ん?これは怒りか?それとも嫉妬か?」など、次々と自分の感情が見えてくる。

 皆さんは、自分の感情を正しく表現できているだろうか?できるととても便利なので、ぜひできるようになるといいと思う。