物語を現実に

この現実世界が、ファンタジーのような感動にあふれた世界になりますように。

気分のアップダウンとうまくやる方法

【誰でもアップダウンはある】

 別にうつ病でなくてもメンタル弱い人でなくても、普通人間は気分の浮き沈みがあるものである。寝れば回復するような短期のものから、比較的長期にわたるものまでさまざまではあるが、基本的にいつもいつも気分がいい!とはなかなかならない。

 なので、その気分の落ち込み期を乗り切る必要があるわけで、その乗り切り方、みたいなのはネットを探せばそれこそ山のように見つかる。ランニングとか、ヨガとか、好きな音楽かけてアロマ焚くとか、逆にめっちゃ仕事に打ち込むとか、方法はいろいろだが、ぶっちゃけなんでもいい。

 ところが、意外なことに自分が今落ち込み期にいる、という事実に気づかない人が結構いる。もっと言うと、気分のアップダウンを自覚できていない人もたまに見かける。

 まず、大事なのは、自分が今落ち込み期にいるということを自覚すること。そのうえで、その時期は自分に多少甘くなったほうがいい、ということだ。

 ずっとダウンな状態ではないし、人間どこかでまた気分が上向きになってくる。そしてそれは焦っても早くやってきたりしないので、のんびり待つことだ。

【健康のベースライン】

 人間の体で難しいのは、一回健康のベースラインが下がってしまうと、なかなかそれを上げることが難しくなる。

 メンタルだけでなく身体的なことでもそうだが、一度筋肉を使わなくなったり、なにか大きな病気をしたりすると、以前のような生活を送れなくなることがある。頑張ってリハビリして回復したりもするが、それでもけがや病気というのはある程度不可逆的なものである。例えば胃がんになって胃を切除してしまったら、以前と同じように、同じペースで食事をすることは難しい。普通の人より食事のとり方に気を付けなくてはいけない。

 それと同じように、メンタルにおいても、一度ベースラインが崩れると、それを戻すのは難しくなる(不可能ではない、できている人もたくさんいる)。どういった時にベースラインが崩れるかと言ったら、やはり落ち込み期に、追い込みの仕事や家庭の事情など、本来なら自分に多少甘くしなくてはいけない時期に、それができない期間が長く続いたときだろう。

 一度崩れてしまったら、体の不調と同じように、メンタルクリニックや精神科などを受診し、まずは落ち込み期の回復、それにベースラインの復調を目指すようにするのがいいと思う。未だにメンタルクリニックや精神科を受診するのは恥ずかしい、といった世間体もあるけど、要は骨折や感染症、良性の腫瘍とかと同じ体の不調なので、遠慮せずに受診したほうがいい。

 毎日の健康的な食事・運動--------体の健康の予防

 落ち込み期の自覚、自分に多少甘くする--------メンタルの健康の予防

 医者にかかる、薬をもらう、手術を受ける--------体の治療

 医者にかかる、薬をもらう、カウンセリングを受ける-------メンタルの治療

だ。何も変なことはない。

 

【まずは自覚すること】

 身体の不調でも同じことだが、まずは「なんか調子悪いな」と思わなければ始まらない。メンタルの場合、過剰に気にしすぎることが逆に悪化させることもあり、難しいバランスではあるが、自分が落ち込み期だな、と気づくことが最も大事になる。まずは気づいて、そこから少し自分に甘くなろう。なに、そのうちまた上がってくる。