物語を現実に

この現実世界が、ファンタジーのような感動にあふれた世界になりますように。

空白の時間の消失

 最近「何も考えていない」時間が少なくなった。

 忙しくなったってことではなくて、完全にスマホが原因である。

 もともといろーんな情報に接することができるパソコンとは、いくらでも暇をつぶせるマシーンだったのだが、それが手のひらに収まってしまったのだからなにも不思議ではない。

 電車の中でひたすらスマホをいじる人(老若男女問わず)はもはや珍しくない。かくいう私もその一人だ。

 別段悪いことではないと思う一方で、なんだか頭の中で考えを熟成させる余裕を奪っている気がしないではない。脳のスペースを絶えず何か不必要な情報を処理させることで埋めている感じだ。

 そう、別段悪いことではないのだが…なんかものすごくもったいないことをしているような気はしないではない。

 脳をわざわざどうでもいい情報で埋めることで、大事なことを考える時間、頭の中のピースを組み合わせる時間、なにか面白いことを空想や思考の中に求める余裕が減ってしまった気がする。

 なんだかもったいないので、極力どうでもいい時にスマホを見ないようにしようとする一方で、やはりスマホに手が伸びる自分がいる。

 これはどういうことだろう。

 おそらく、どうでもいい情報を頭に流す方が、脳にとって楽なのだろう。人間は極力楽なことをしたがる生き物だ。

 でも、世の中の本当にどうでもいい情報のために、私の脳の可処分時間(生きている間に使える脳の時間)を奪われるのはやはり最後に後悔する気がする。

 

 これからは積極的に空白の時間を作ってみよう。今の時代、意識しないとできなさそうだ。