物語を現実に

この現実世界が、ファンタジーのような感動にあふれた世界になりますように。

思考のベースの話

人間なので、ばっちり意気投合することもあれば、どうしても反りが合わないこともある。どうしても相手の意見に納得いかないということもあるだろう(そしてそんな時は大体相手もそう思っている)。

こんな時カギになるのは、「この人は何を大事にしたいからこのような思考、このような結論をしゃべっているのだろう」という思考のベースの考察だ。

例えば部活動においても、先輩や先生、目上の人には絶対に迷惑をかけないということをベースにしている人と、後輩たちの利益を最大限にしようと考えている人では、運営手法そのものが完全に変わってくる。ただ、その思考のベースをわざわざ教えてくれる人はいない(本人も気づいていないことが多い)ので、このベースが見えずにバチバチぶつかり合ってしまう。

思考のベースを洞察することができれば、相手がどうして自分の意見に納得しないのか、少なくともその理由は伺い知ることができる。(この人は目上の人に絶対に迷惑をかけたくないから、土日に体育館を開けることに反発するんだな、とか)。

ただ、思考のベースがわかったところで意見そのものが変わるわけではないので、バチバチぶつかり合うこと自体は避けられないだろう。本当に納得してもらうには、その思考のベースそのものに干渉する必要があるのだが、これは途方もない労力を伴う。特に年齢を経ていくと基本的にベースは変わらなくなるので、どうしても反りが合わない人とはその後も合わないことが多い。「どうしても気が合わない人」とは、根本的に思考のベースとしているものが全く違う人であり、やはりそれを考えると仲良くするのはとても難しい。共通点があれば仲良くなったりもするが。

ただ相手の思考のベースを見極めることは、自分の精神の安定のためにとても有効なので、意見がぶつかりあってイライラしたときは、一回冷静に相手のベースを洞察してみるといい。少なくとも目的が見えると、わからない状態よりストレスが小さい。