物語を現実に

この現実世界が、ファンタジーのような感動にあふれた世界になりますように。

学校の勉強ができるやつ=どうやったら頭に入るか知ってるやつ

最近はよく「学校の勉強ができるかどうかは関係ない!」とか「高卒でも成功でき

る!」っていうし、それは本当にその通りだと思う。よくわかる。

 

「勉強ができる能力」ってのはまあなんていうか社会で役に立つ一つの能力ってだけ

で、実際社会で必要な能力はほかにもたくさんある。よく言うコミュ力ってのもそうだ

し、発想力とか、相手の気持ちを理解する力とか、色々だ。

 

【でもまあ大事だよね】

でも中学生や高校生にとって、勉強ができるかどうかはやっぱり大事だ。勉強ができれ

ばいい大学に行けるのは事実だし、学歴ってのはそこそこ就職活動やもろもろのことに

役に立つのも事実だ。そして勉強ができるのも立派な一つの能力だ。

さてじゃあ勉強ができるってどういうことだろう?

・いっぱい知識があることだろうか?

・ずば抜けた発想力があることだろうか?

・計算スピードとか頭の回転が速いことだろうか?

 

色々ある。だが一番私が「こいつは勉強ができる」と感じる点はそこではない。

私の大学はそれこそ開成高校とか桜蔭高校とか、日本超超トップレベルの高校のやつら

がゴロゴロゴロゴロしている大学だったので、いわゆる「優秀で勉強できるやつ」のサ

ンプルには事欠かなかった。

で、そいつらの中では、上に書いたようないわゆる「圧倒的努力量で知識が豊富な奴」

「頭の回転がちょー速いやつ」とかいたわけだ。

でも結構みんな特徴はバラバラで、みんな頭の回転早いわけじゃないし(むしろ遅いや

つもいる)、勉強の効率めっちゃくちゃ悪いやつもいたし、なんなら一般教養に欠けて

いるやつもいた(私だ)。

でも一つ全員に共通していたのは、タイトルにある通り「どうやったらその知識や構造

が頭に入るか知っている」という点であった。

そう、みんな非効率だろうが、普段は頭空っぽだろうが、頭の回転が遅かろうが、知識

の吸収の仕方だけは絶対に身に着けてきていた。

 

【どうやったら身につくか?】

よく勉強をしていても、全然学力が伸びない、といったことは経験するだろう。

前にやったことはすぐ忘れるだろう。

苦手な分野は長い間苦手で、なかなか克服できないだろう。

学力というのはなかなかやっかいで、ドラクエみたいに「テテテテッテッテッテー」と

レベルが上がってステータスが上がる、とはいかない。

全く目に見えない代物で、全然上がった気がしないし、おまけに少しやってないと下が

ったように感じる。

まあ学力に限らず人間の能力なんて大体そんなものなのだが。

そんな中、確実に頭の中に手ごたえが残った時もあるんじゃないかと思う。

「あ、これは完ぺきに覚えた、もう応用できる」みたいな。

例えば中学生の数学では連立方程式を勉強する。加減法と代入法で解くあれだ。

高校生の皆さんはもう解き方はわかるかもしれないが、あれはどうやって覚えただろう

か?何度も練習問題を解きなおしただろうか?それともすっと応用できるようになった

だろうか。

あの時どうやって連立方程式の解き方は身に着けたのだろうか?その身に着けた方法は

再現できるだろうか?

連立方程式だけじゃなく、学生の時は覚えなくちゃいけないこと、解けなくちゃいけな

い問題がたくさんある。

それら基本的なものものは、どうやって覚えて、どうやって使えるようになっていった

のだろうか?

この一個一個のもの(連立方程式とか、ほかには古文の文法とか)の勉強内容は違えど、それらを覚えて、できるようになったプロセスを一般化し、次に新しい内容が来た時に応用する。

そう、「知識の覚え方、活用の仕方」を一般化し、多方面の「勉強」に対しそれが応用

できる能力、これが「勉強ができる」の正体だ。

間違ってはならないのは、この方法それ自体は人によって全然違う。

例えば同じ日本史の年表を覚えるにしても、何度も見ることで覚える人もいれば、書い

て覚える人もいる。友達とクイズを出し合って覚える人もいるし、4コマ漫画にして覚

える人もいる。ところどころ一発ギャグにして覚えるやつもいた(大変そうだったが

笑)。

私は見るだけで暗記したりできるやつにあこがれてたのだが、書いて書いて書き殴らな

いと覚えられない人だった。でもそれでも1~2周すれば覚えられる人だった。

同じ内容でもやっぱりかかる時間は人それぞれで、3週間かけて5周くらいしないと覚え

ない奴もいれば、前日に1周、しかも見ただけで覚えるやつもいる。

実のところ、医学部はいるような奴でも両方のタイプがいる。医者になるような奴の中

でも、同じ勉強内容に対する努力の量はかなり違う。こればっかりは悲しい事実だ。

でも大事なのは自分が人より時間がかかるかどうかではなくて、

「どのくらい、どうやって勉強すれば知識が身につくのか、構造が理解できるのか、応

用できるのか」をわかっているかどうか。

 

今自分の勉強に自信がないのなら、試しに一つの単元で、何週くらい、何時間くらいか

ければ「身についた」と感じるようになるのか、試してみるといい(もちろんしばらく

すると忘れるので、それの復習も込みだ)。

そして、どの方法でやるのが一番いいのか、探ってみるといい。

世の中にはいろんな「効率のいい」勉強方法があふれているが、結局のところ自分に高

率のいい方法は、色々試して探してみるしかない。

でも、自分にとっての「効率のいい勉強方法、覚えるまでに必要な勉強量と時間」がわ

かれば、大抵の勉強は怖くない。

というより、よほどの天才的な思考のいる領域でない限りは、これが勉強できるやつか

できないやつかの唯一の違いだと思う。

案ずることはない、しかし同時にがっかりしないでほしい。

必要な勉強量は人それぞれで、こればかりはなかなか変えられないが、自分にとっての

必要量と方法を身に着けることが、結局何より一番強いのだ。

 

【本日のまとめ】

1. 勉強できるやつとは「どのくらい、どうやって勉強すれば知識が身につくのか」がわかっているやつ

2. 必要な勉強量は人によって違う。これはどんだけ頭がよくても(たとえ医学部のやつらでも東大のやつらでも)個人差が大きい。

3. 方法はいろいろとあるが、試してみるしかない。