物語を現実に

この現実世界が、ファンタジーのような感動にあふれた世界になりますように。

ひょんなことから数学も教えることになった社会人

 一昨日、ものっそ久しぶりに化学を教えることになったと言った。

 昨日、なんと別の子に数学も教えることになった。世の中何が起こるかわからないものである。

 化学もそうだが数学も久しぶりすぎる。とりあえず教科書を買いに行くが、化学より範囲も広いし参考書も多いし、なんだかよくわからない。なんとなくわかりやすそうなものを選んで購入。

 

 いざ教えてみると、計算や割合などのベースがあやふやな子であることに気づく。計算が苦手な状態で文字式とか出てきた日には確かにお手上げだろう。こうやってどんどんわからないことが増えて、数学が苦手になってくるんだなあと少し実感する。

 さて実際のところ困った。

「-3ってどういうことですか?」

 とか言われてしまうと、ものすごい答えに困ってしまう。-3は、いわゆる負の整数といわれるものなのだが、確かに表現しにくい。何か、と言われると全く答えを返せない自分に気づく。

 そのほかにも、xという文字が増えただけでわからなくなったり、少し数式が複雑になるととたんに解けなくなったりする。そういえばこういう子は多い。

 

 これは推測だが、おそらく「概念化」「抽象化」というものが苦手なのだろう。例えるなら、パーセントや割合の問題を考えるとき、頭の中でケーキを切り分けるシーンをイメージしないと解けないような感じだ。だから、30%を7倍するとか、想像の枠からはみ出るような計算問題が出たときに、答えることができなくなってしまう(ケーキのイメージだとパーセントは100までだと思ってしまうから)。

 じゃあ自分がこの「概念化」というのをどうやって身に着けたかといわれると、答えに窮してしまう。正直覚えていない。なんか計算しまくって、そのうちマイナスやxが出てくるようになっても、「こういうもんだよな」みたいに使えるようになっていたからだ。「概念化」「抽象化」をどう教えればいいのかは本当に難しい。

 一応今のところ思いついているのは、「まずは大きな数字や小さい数字、少なくとも頭で思い浮かべられるような数字ではない数字を使った計算問題」をしこたま解かせて、数字をただの記号として扱えるように特訓すること。次に、文章問題などをひたすら数字や図に落とし込めるようにすること。

 マイナスや文字式の概念をどう教えるかについてはこれからの検討課題である。

 

 はて私の仕事はなんであったか。