膣内射精障害について(論文読んでみた)
今回も下ネタ枠。
前回オナ禁について医学論文を漁ってみた。色々な効能がささやかれているが、実際どうなの?といったところだった疑問が私自身多少は解消できてよかったかなあとは思っている。
しかし、勃起障害、早漏についての論文はいくつか見受けられたものの、日本で一定数の若者に問題になっているであろう、膣内射精障害についてはきちんとした論文が探せなかった。
それもそのはずで、なんと海外では膣内射精障害というものはほとんど存在しないとのことだ(存在はしているのかもしれないがほとんど問題になっていない)。
中国や韓国含め、男性射精機能の最大の問題は’早漏’であり、挿入したものの射精できない、といった問題は日本男性特有のものらしい。
なので今回は、膣内射精障害について日本語の論文を漁ってみた。これもネットでは色々なことがささやかれているが、実際どうなのだろうか?オナ禁は有効なのだろうか?
結論から言うと、オナ禁が有効という論文は見当たらなかった。それよりは、間違ったマスターベーション方法(特に床オナなどの非用手的マスターベーション・強すぎるグリップ)によって、膣内の微弱な刺激では射精できなくなっている、というのが多く問題になっているようである。
膣内射精障害とその治療について、最も症例が多くまとまっているのはこれだろう。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpnjurol/103/3/103_548/_pdf/-char/ja
といっても16例だけではあるが。
獨協医科大学越谷病院泌尿器科の小堀善友先生らが日本泌尿器科学会雑誌第103巻第3号にて発表した、「膣内射精障害患者に対するマスターベーションエイドを用いた射精リハビリテーション」という論文である。
著者らは、膣内射精障害の定義を「マスターベーションによる射精は可能であるのにもかかわらず性交時に射精が不能である状態」と定義し、自宅にてマスターベーションエイド(要はTENGA)を用いたマスターベーションのリハビリを行うように指導した。
16例の内、誤った方法でのマスターベーションをしていた10例の内、7例はTENGAで射精できるようになり、2例は膣内射精できるようになったとのこと。
2例の人たちはリハビリ開始後2~9か月でできるようになったとのことだ。
期間が短くてゴールまでたどり着かなかった例も多かったが、少なくとも誤ったオナニーの方法を改善すれば、膣内射精障害は治療できるという可能性がある。
さて、では誤ったオナニーと正しいオナニーとは何であろうか?
誤った、というもので代表的なのは、シーッや畳・床に擦りつける(床オナ),週刊誌や布団・枕に挟んで擦る,股間に挟んで擦るといったといった方法などがあげられる。あともう一つは、強すぎるグリップ。さっき言ったとおりだ。グリップの強さはゆで卵をつぶさないくらいまで、とのことらしい。
では正しいオナニーとは?
こちらの文献、長野赤十字病院泌尿器科の天野俊康先生の「射精障害と男性不妊症」一特に膣内射精障害について一
によれば、
→弱い圧力(握力)によるスラスト運動の指導、コンドーム・マス法,masturbation AID がいいとのこと。
まず大前提として、弱い圧力に慣れることが共通で必要なこととしてあげられる。
コンドーム・マス法とは、ゴムの中に潤滑剤を付けたうえでかぶせて、そのうえで柔らかい握力でスラスト運動をして、射精に至るトレーニングをする。
Masturbation AIDはまさにTENGAのことで、これはもはや説明する必要はないだろう。重要なのは、上から強く握りしめてはいけない、ということだ。
さて、長くなったが、今回は膣内射精障害について調べてみた。
・床オナや強いグリップなど、誤ったオナニーをしているのがまずい。
・弱い刺激になれるようにすれば、きちんと膣内射精できるようになる可能性はある。(論文では誤ったオナニーをしている人で2~9か月でできるようになった人が2人)。
・握る力はゆで卵をつぶさないくらい。
とのこと。参考にされたし。